シラバス参照

授業科目の概要

科目名称 ジェンダー論 
講義題目
ジェンダー平等な社会を実現するために 
科目ナンバリング・コード KED-ASC2845J 
担当教員

藤田 智子

更新日付 2023-09-30 22:05:11.056
授業科目区分 高年次基幹教育科目 
学部カテゴリ 基幹教育科目 
使用言語 日本語(J) 
対象学部等  
対象学年 2年生以上 
必修選択  
単位数
開講年度 2023 
開講学期 後期 
曜日時限 後期 火曜日 1時限
教室  
開講地区 伊都地区
授業科目に関する特筆事項
【履修の事前申請について】
この科目を履修するには事前申請が必要です。既に事前申請は終了しましたが、まだ空きがありますので、履修希望者は10月3日までに以下のMoodleのページから指示に従って履修希望の申請をしてください。早い者勝ちですので定員に達した時点で締め切ります。なお、10月4日以降は履修希望の連絡はしてこないように。

【この授業のMoodleのページ】
この授業のMoodleのページは以下になります。初回の授業までに必ず自己登録しておくようにしてください。
https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/view.php?id=52618

【複数担当教員】
藤田智子、三隅一人、岡田一志、本田彩子、原健一

【授業の形式】
この授業は基本的に対面のみで行います。(コロナ等の事情によってはオンラインで行う回がある可能性もありますが、対面とオンラインのハイブリッド形式の授業は行いません。)

【この授業の録音・録画等について】
この授業の録音・録画は一切認めません。また教員の方で録音・録画をして学生に配信することもできません。

【その他の注意事項】
講義内容は「性」における平等を重視し、人権を尊重する立場にもとづきます。
教員宛てにメールを送付する際は、件名に授業名などを必ず入れ、本文に自分の名前、所属、学籍番号を必ず書いてください.。 



授業科目の目的・目標・履修条件について

授業科目の目的(日本語)
 私たちの社会において人々は「男」と「女」に分類され、そのような分類にしたがって社会のさまざまなシステムが構成されています。それは私たち自身の行動や生き方にも大きな影響を与えています。そして、そのような分類や性に関わる社会通念はときに私たちに抑圧的に働き、不自由をもたらします。一方,こうしたジェンダーやセクシュアリティをめぐる問題を改善するための方策や取り組みも行われ始めています。
 この授業の目的は、ジェンダー論に関わる基本的・専門的な知識を習得するとともに、ジェンダーやセクシュアリティの観点から、現代社会における具体的な問題・事象について批判的に考察することにあります。それによって、「性」に関する「あたりまえ」を問い直します。
 授業の前半では、総論として、ジェンダーに関わる基本概念や理論を講義します。授業の後半では、各論として、具体的な問題・事象を取り上げてジェンダーやセクシュアリティの観点から考察していきます。特に、九大外部から法やメディア、DV支援などの「現場」で現役で活躍されている先生方をお迎えして、専門家の視点から社会におけるジェンダーをめぐる問題についてお話ししてもらいます。 
授業科目の目的(英語)
In our modern society, people are regularly categorized by gender, and social institutions are often structured to reproduce/maintain the gender order and heteronormativity, functioning oppressively and affecting all of us, but particularly impacting “women” and both sexual and gender minorities. This course provides an overall understanding of key concepts, theories, and methods in gender studies, feminist inquiry, and queer studies. It also includes in-depth engagement with a wide range of issues and debates on gender and sexuality including law and justice, labor and work, violence, as well as media representations. By doing so, this course encourages students to reconsider what is thought “natural” and/or "normal" in this gendered society. 
キーワード
ジェンダー、セクシュアリティ、平等、人権 
履修条件
・この科目を履修するには事前申請が必要です。既に事前申請は終了しましたが、まだ空きがありますので、履修希望者は10月3日までに以下のMoodleのページから指示に従って履修希望の申請をしてください。早い者勝ちですので定員に達した時点で締め切ります。なお、10月4日以降は履修希望の連絡はしてこないように。

・この授業のMoodleのページは以下になります。初回の授業までに必ず自己登録しておくようにしてください。
https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/view.php?id=52618

・「性」における平等を重視し、人権を尊重する態度で授業に臨むこと。 
学位プログラムの学修目標 授業科目の到達目標(評価の観点)
1KED-AS20:A-1. (主体的な学び)深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的に吟味・検討することができる。  ・ジェンダー論やに関わる基本概念や理論を理解することができる。
・それを踏まえて、ジェンダーやセクシュアリティの観点から、現代社会における問題を発見し、それについて批判的に考察するとともに、その対策について検討することができる。 
  ・試験やレポートなどにおいて、与えられた問いに対する議論や自らの意見を論理的に構成することができる。 

※学修目標と授業科目の結びつきの強さ

カリキュラム・マップ  
ルーブリック

授業科目の実施方法について

授業の方法
講義
教授・学習法
一方向性の知識伝達型の教授・学習法
遠隔授業
対面授業の形で実施する
Moodleコース情報
コース設定あり
Moodleトップ画面(https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/index.php)
使用する教材
教科書・参考書・印刷資料
板書
スライド資料
教材の配布方法
机上配布
テキスト
特になし 
参考書等
三隅一人・高野和良編著,2020,『ジレンマの社会学』ミネルヴァ書房.(特に第5章・第6章・第7章) 
授業計画 授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。
1単位あたりの学修時間(45時間)の内訳(目安)
(講義・演習の場合)授業内学修15時間、事前・事後学修30時間
(実験、実習および実技の場合)授業内学修30~45時間、事前・事後学修0~15時間
授業のテーマ 授業の内容(90分授業=2時間) 事前/事後学修の内容
1 「ジェンダー」とは何か①  授業計画、授業内容、成績の付け方などについてガイダンスを行った後、「ジェンダー」概念についてその歴史的展開を踏まえて解説を行う。  シラバスをよく読んでくる。 
2 「ジェンダー」とは何か②  第1回目の授業に引き続き、「ジェンダー」概念についてその歴史的展開を踏まえて解説を行う。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
3 フェミニズムとジェンダー  フェミニズム運動の展開について解説し、その重要性と課題を考える。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
4 セクシュアリティとヘテロノーマティヴィティ  「セクシュアリティ」や「ヘテロセクシズム」、「ヘテロノーマティヴィティ」などの基礎概念を解説した後、近代社会におけるセクシュアリティのあり方、セクシュアリティとジェンダーの関係などについて論じる。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
5 ゲイ解放運動とクィア・スタディーズ  ゲイ解放運動の歴史とクィア・スタディーズの発展について確認する。その際、クィア・スタディーズとフェミニズムの関係についても言及する。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
6 ホモソーシャリティ・ホモフォビア・ミソジニー  イヴ・K・セジウィックの「ホモソーシャル」な関係性の議論を導入し、ケイト・マンのミソジニーの議論などにも触れつつ、ジェンダーとセクシュアリティの関係等についてさらなる検討を行う。  授業内容を振り返り、中間試験に備える。 
7 中間試験  第1回目から第6回目までの授業内容について、試験を行う。  試験に備え、これまでの内容を整理して、よく勉強してくる。 
8 ジェンダーと法Ⅰ(岡田)  雇用の現場においては、未だに女性差別が大きな問題として取り上げられている。本講義では、雇用関係をめぐるさまざまな差別(セクシュアルハラスメント・マタニティーハラスメント、昇進差別等)について、裁判例を中心に検討する。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
9 ジェンダーと法Ⅱ(岡田)  婚姻等の制度は法律上中立的に設計されている。しかしながら、現代社会において婚姻制度に対するバイアスが存在するため、実際には夫婦平等が実現しているとは言い難い。本講義においては、ジェンダーの視点から、民法上の再婚禁止期間、夫婦別姓、離婚等について、判例等を交えながら具体的に検討する。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
10 メディアとジェンダーⅠ(本田)  メディアの中で男女はこれまでどう表現されてきたか。時代の変遷とともに変わっていった男女の描き方を、報道例を交えて考える。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
11 メディアとジェンダーⅡ(本田)  メディア企業の管理職は男性が圧倒的に多く、男性目線のステレオタイプなジェンダー観がメディアに露出することがある。女性管理職や女性記者が増えることで改善されつつあるニュースの捉え方、男女共同参画の視点を紹介する。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
12 労働とジェンダー(三隅)  労働には、賃金が払われる有償労働だけでなく、賃金が支払われない労働も存在する。ケアを含む無償の労働である。「労働とジェンダー」では、第一に有償労働の側面から性と職業との関係をデータをふまえて考察する。さらに、無償労働の側面から性別役割分業と家事労働との関係を考察する。そこからジェンダーとキャリア形成について考えたい。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
13 ドメスティック・バイオレンスの基礎(原)  DVが連綿と続く背景にジェンダーがあることを知り、DVの歴史やその実態について法と福祉支援の変遷から学ぶ。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
14 DV被害者と子どもの支援(原)  児童虐待にあたる「面前DV」の子どもの影響と支援について学び、DV加害者の更生など暴力を繰り返さない再教育プログラムについて考察する。  前回の授業の内容を振り返り、次回の授業に備える。 
15 DV未然防止教育 (原)  交際相手からの暴力“デートDV”について学び、学生自らがDVを身近な問題として理解する。  レポートを作成する。 

授業科目の成績評価の方法について

定期試験
50%(中間試験) 
レポート
50%(平常点と合わせて評価する) 

授業科目に関する学習相談について

担当教員による学習相談
授業後に各教員に相談してください。 
合理的配慮について
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行った上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)
修学上の合理的配慮の流れに関する部局HP https://www.artsci.kyushu-u.ac.jp/campus_life/support.html 


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