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授業科目の概要

科目名称 グリーンケミストリー 
講義題目
Green chemistry 
科目ナンバリング・コード KED-ASC2431J 
担当教員

林 克郎

更新日付 2022-09-20 16:05:22.54
授業科目区分 高年次基幹教育科目 
学部カテゴリ 基幹教育科目 
使用言語 日本語(J) 
対象学部等  
対象学年  
必修選択  
単位数
開講年度 2022 
開講学期 後期 
曜日時限 後期 火曜日 1時限
教室  
開講地区 伊都地区
授業科目に関する特筆事項
※オンラインで講義を行う事や、課題提出に用いる事があるため、必ず Moodle に登録すること(下記)。
※Register in Moodle (link see below) as it may be used for online lectures and submission of assignments.

https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/view.php?id=45775
(リンクを2022/9/13に更新しました。確認ください。Link updated 9/13/2022. Please check it.)


講義の詳細(各回の担当教員、講義スケジュール)は Moodle を参照のこと。Please refer to Moodle for details of lectures including the schedule and lecturers.

※新型コロナウイルス感染症の影響でスケジュールが変わる可能性があるため、大学HPもしくは学生ポータルからの情報収集を怠らないこと。
※Due to Covid-19 pandemic, the lecture schedule will be changed. Please follow the updated information.

講義室:センター2号館2403
Lecture room: Center Zone 2 2403 



授業科目の目的・目標・履修条件について

授業科目の目的(日本語)
現代の社会では,膨大なエネルギー消費と資源消費によって,エネルギー不足や資源枯渇が,深刻な問題となっている。グリーンケミストリーは,従来のエネルギー消費型の工業プロセスに対して,環境への負荷がより小さな化学技術であり,今後の持続社会の構築にとって,不可欠な化学技術である。本講義では,このような最新のグリーンケミストリーを理解するために,ナノテクノロジーやバイオテクノロジー等の最先端化学技術について,リレー講義方式で講義を行う。 
授業科目の目的(英語)
In modern society, depletion of energy and material resources becomes a serious problem due to their enormous consumptions. In contrast to conventional energy-consuming industrial processes, Green Chemistry is emerging chemical technologies that impact less on the environment, and is essential for the construction of future sustainable society. For the introduction of the green chemistry, in this course, the most advanced chemical technologies, including nanotechnology and biotechnology, studied by professors in the applied chemistry course are lectured. 
キーワード
グリーンケミストリー、エネルギー、ナノテクノロジー、バイオテクノロジー、センサ、レーザー、ポルフィリン、セラミック、高分子材料、有機光半導体デバイス、元素戦略、水素エネルギー、生体関連金属錯体、分子システム、グラフェン、グリーンプロセス、生体触媒工学 
履修条件
なし。
日頃よりいろいろなメディアを通して、科学ニュースなどから最新の科学や技術について興味をもち、自ら調査を行う習慣をつけることを期待する。 
学位プログラムの学修目標 授業科目の到達目標(評価の観点)
1KED-AS20:A-1. (主体的な学び)深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的に吟味・検討することができる。
1KED-AS20:A-2. (協働)多様な知の交流を行い、他者と協働し問題解決にあたることができる。 
 
   

※学修目標と授業科目の結びつきの強さ

カリキュラム・マップ  
ルーブリック

授業科目の実施方法について

授業の方法
講義
教授・学習法
一方向性の知識伝達型の教授・学習法
遠隔授業
遠隔授業の形で実施する
Moodleコース情報
コース設定あり
Moodleトップ画面(https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/index.php)
使用する教材
スライド資料
教材の配布方法
テキスト
特になし。各講義の担当教員の準備する資料による講義。 
参考書等
”Green Chemistry, Theory and Practice”, P. T. Anastas, J. C. Warner, 「グリーンケミストリー」日本化学会、科学技術戦略推進機構訳編、渡辺正、北島昌夫訳、丸善株式会社、平成11年

そのほか、各講義で担当者が紹介する。
各講義で担当者が準備する。 
授業計画 授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。
1単位あたりの学修時間(45時間)の内訳(目安)
(講義・演習の場合)授業内学修15時間、事前・事後学修30時間
(実験、実習および実技の場合)授業内学修30~45時間、事前・事後学修0~15時間
授業のテーマ 授業の内容(90分授業=2時間) 事前/事後学修の内容
1 加地 範匡 教授
講義の説明 および「ナノバイオテクノロジーによる先端バイオ分析」 
現在、日本人の2人に1人ががんを患い、3人に1人ががんで亡くなっています。今後、高齢化が進展するに従い、ますますがんの患者数は増加することが予測され、がんの早期発見・早期治療が強く望まれています。本講義では、がんをいかにして早期に発見するか、最先端の遺伝子レベルから細胞レベルにまで及ぶバイオ分析・診断技術と、そこから見えてくる未来社会について解説します。  小レポート有り 
2 石原 達己 教授
「エネルギーキャリアとしての水素」 
現在、地球温暖化は深刻な状況です。そこで、我々は再生可能エネルギーを有効に使うことが求められています。本講義では現在、エネルギーを有効に使う上で、重要と考えられている電気と水素、光と水素の変換など、エネルギーキャリアとしての水素の位置づけや光合成のように水素を作る材料や技術を紹介します。  小レポート有り 
3 田中 敬二 教授
「身の回りの高分子材料:ナノテク応用からギガテク応用まで」 
自動車部材に使われる高分子の使用量を半減させれば持続可能な社会に貢献できます。しかしながら、使用量を半分にしながらも耐久性や安全性を維持することは容易でありません。このため、高分子を補強する繊維や無機材料を少量添加しますが、この際の界面のナノレベルの出来具合が材料の巨視的な物性を左右します。また、高齢化社会の到来とともに高分子を用いたさまざまな医用材料が開発されていますが、これらの性能も体液と接触した界面での高分子の設計が重要となります。本講義では、界面に着目した高分子材料の設計方針について考えます。  小レポート有り 
4 安達 千波矢 教授
「高性能有機光半導体デバイス」 
今,有機材料が新しい光半導体材料として大きな注目を集めています。有機機能分子をコアに従来のSiテクノロジーの限界を超えた電子デバイスが次々に創製されています。100%の電気→光変換が可能な有機ELデバイス,高性能有機太陽電池,有機トランジスター,そして夢の有機半導体レーザーなど最先端有機光半導体デバイスについて紹介します。  小レポート有り 
5 中野 幸二 准教授
「化学環境学とバイオセンシング」 
最近、「サスティナブル」という言葉を耳にすることが多くなりました。地球環境の限界を知り、SDGsの「持続可能な開発」という考え方が浸透しつつあるためです。ところで、環境は物質の存在状態とその変化によって決まるので、化学にふさわしい対象といえます。「化学環境学」は、環境を化学の視点から解明する科学と、環境を改善する化学技術からなる学術で、はじめに、この視点から環境問題について学びます。次に、研究のツールである化学計測法、特にバイオセンサーについて、最新の研究事例を紹介します。  小レポート有り 
6 清水 宗治 准教授
「機能性有機色素分子の化学」 
有機色素分子は塗料や顔料を始めとして、我々の身の回りにあふれています。最近では有機ELや有機太陽電池などの有機エレクトロニクス分野やイメージングや光線力学療法などのバイオ・医療分野における最先端研究においても広く用いられています。本講義ではそのような最先端研究を支える機能性有機色素分子の合成・物性研究について、有機化学の基礎知識に基づき、わかりやすく紹介します。  小レポート有り 
7 林 克郎 教授
「汎用元素こそ役に立つ材料機能」 
最先端の製品・部品に不可欠な希少元素や有害な元素の利用が難しくなりつつあります。本講義で解説するセラミックスは元来、汎用元素を利用した材料群であり、近年でもスマートグリッド蓄電池や環境浄化維持のために不可欠な材料へと展開しています。これらの事例をセラミックスの特徴を解説しつつ、元素に関する固定概念を取り払うことで見えてくる、材料研究の面白さについて紹介します。  小レポート有り 
8 片山 佳樹 教​​授
「医療費を削減するエコメディシン」 
高齢化社会を向かえ健康維持の問題が重要になっています。しかし、今のままの治療法や薬の開発・使用の方法を続けると国家財政は破綻します。そこで、これまでとは考え方の異なる薬物を効率よく開発し、より少なく安価で、これまでにない効果が期待できる薬を実現しようという研究が盛んになされています。このようなエコメディシンの現状と展望について紹介します。  小レポート有り 
9 神谷 典穂 教授
「昆虫バイオリファイナリーの可能性」 
現在、身の回りの多くの化学製品は石油を資源として生産されています。一方、再生可能な植物資源から化学製品(バイオケミカル)を生産する概念はバイオリファイナリーと呼ばれ、その利用範囲の拡大が求められています。本講義では、昆虫(蚕)を利用するバイオリファイナリーの位置付けと可能性について、化学とバイオテクノロジーの両面から解説します。  小レポート有り 
10 藤ヶ谷 剛彦 教授
「ナノ炭素材料が拓くエネルギー社会」 
フラーレン、グラフェン、カーボンナノチューブ、炭素繊維、様々な新しい炭素材料が登場している。これらの新しい炭素材料「ナノ炭素材料」が次世代のエネルギー材料として、低コスト化、高エネルギー密度、高耐久性の面において革新をもたらしつつある。世界で行われている最新の研究を紹介しつつ、私たちの研究室で行われている研究も紹介します。エネルギー分野にとどまらないナノ炭素材料の未来についても概説します。  小レポート有り 
11 後藤 雅宏 教授
「生物機能を利用したグリーンプロセス」 
私たちの体の中あるいは動植物の中には様々な生体分子が機能しています。本講義ではその中で特に「酵素」という生体触媒分子に着目します。私たちの体の中では数千種の酵素が機能し生命活動を維持しています。最近、この酵素を取り出して環境に優しい生産プロセスを構築しようとする研究に注目が集まっています。本講義ではまず酵素とは何かを優しく解説し、酵素を利用したグリーンプロセスについて紹介します。  小レポート有り 
12 星野 友 教授
「生体を模倣したCO2分離・利用技術」 
カーボンニュートラル社会実現のために、様々な環境からCO2を回収し、有効利用する技術の開発が求められている。しかしながら、現在のCO2分離技術は、分離に必要なエネルギーが大きすぎるという問題がある。一方、私達生物は常に外部から酸素を取り込み、体内でCO2を生成している。CO2は生物にとって有害であるため、生体は体内のCO2を効率よく回収し、体外に排出する機構を有している。本講義では、生体のCO2回収機構を模倣した高効率なCO2分離材料やこれを用いたCO2分離装置、CO2を有効活用するための技術について紹介します。  小レポート有り 
13 君塚 信夫 教授
「分子システム化学:分子組織化を利用する光エネルギーの有効活用技術」 
細胞は、多くの生命分子が自発的に特定の集合組織構造をつくることにより形成されています。本講義では、この「自己組織化」の原理を工学的に応用し、ナノメートルサイズの人工の分子組織体をアセンブリするとともに、太陽光をはじめとする光エネルギーの有効活用に結びつける光蓄熱やフォトン・アップコンバージョンの研究について紹介します。  小レポート有り 
14 小江 誠司 教授
「水素エネルギーの化学」 
自然界ではヒドロゲナーゼという酵素が、水中・常温・常圧で水素分子を活性化し電子を取り出しています。人工的に、水中・常温・常圧で水素分子から電子を取り出すことのできる分子触媒の設計・合成・機能について解説します。  小レポート有り 
備考
講義で紹介された内容を各自で調査するとともに参考書や最新の論文で復習する。
授業運営上の都合より、上限人数を儲けます。これを越えた場合は人数制限を行います。

当科目に関する問い合わせ
中野谷 一 准教授: nakanotani@opera.kyushu-u.ac.jp

The liaison for this lecture:
Associate Professor Hajime Nakanotani
nakanotani@opera.kyushu-u.ac.jp 

授業科目の成績評価の方法について

レポート
毎回、担当教員より課される。 
備考
各回に課されるミニレポートの成績の総点により合否を判定する。
欠席の場合の成績評価への影響が大きいため、全ての講義の受講を推奨する。 

授業科目に関する学習相談について

担当教員による学習相談
各講義の担当教員にメールなどで事前に日時を相談すること。 
合理的配慮について
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行った上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)
修学上の合理的配慮の流れに関する部局HP https://www.artsci.kyushu-u.ac.jp/campus_life/support.html 


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