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授業科目の概要

科目名称 女性学・男性学Ⅰ 
講義題目
社会のなかのジェンダー 
科目ナンバリング・コード KED-GES1116J 
担当教員

野々村 淑子

更新日付 2021-04-09 14:04:35.776
授業科目区分 総合科目 
学部カテゴリ 基幹教育科目 
使用言語 日本語(J) 
対象学部等  
対象学年  
必修選択  
単位数
開講年度 2021 
開講学期 前期 
曜日時限 春学期 水曜日 4時限
教室  
開講地区 伊都地区
授業科目に関する特筆事項
遠隔授業(オンラインで・オンデマンドの授業)となります。

受講者は、「必ず」 下記のMoodleのコースに登録してください。
受講にあたっての指示などは、そちらに提示します。

https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/view.php?id=35641

履修希望人数によっては、抽選になる場合があります。

【注意!】残念ながら抽選に漏れた場合は、必ずご自身で履修登録の取消手続きを行ってください。教員からの履修取消はシステム上できません。 



授業科目の目的・目標・履修条件について

授業科目の目的(日本語)
本講義は,両性がよりよく共生しうる社会を担うために,既存の社会や学問に遍在するさまざまな性差にかかわる既成概念や課題についての洞察力を養うことを目的とする。福祉や労働、子育てなど生活の場における性差をめぐる問題から、文化や表現における性差、また、それら性による差異の論拠とされてきた性に関する科学そのものの政治性やその歴史、イエ制度を含む家族についての政治や歴史など、様々な視角から性差の問題をとらえる。 
授業科目の目的(英語)
The aim of this course to help students know the various problems and phenomenon in the present ‘gender equal society’, and acquire the ability of critical thinking about them. The lecturers of this class speak important themes from the perspectives and methods of each disciplines, including the many assumptions of ‘gender’ embedded in the society and academic disciplines. 
キーワード
女性、男性、性差、ジェンダー、セクシュアリティ 
履修条件
授業概要に記載された内容、授業各回のテーマについて、講義をもとに深く考察し、それを表現する意欲を持っていること。 
学位プログラムの学修目標 授業科目の到達目標(評価の観点)
1KED-GES20:A-1. (主体的な学び)深い専門的知識と豊かな教養を背景とし、自ら問題を見出し、創造的・批判的に吟味・検討することができる。
1KED-GES20:A-2. (協働)多様な知の交流を行い、他者と協働し問題解決にあたることができる。 
 
   

※学修目標と授業科目の結びつきの強さ

カリキュラム・マップ  
ルーブリック

授業科目の実施方法について

授業の方法
講義
教授・学習法
一方向性の知識伝達型の教授・学習法
遠隔授業
遠隔授業の形で実施する
Moodleコース情報
コース設定あり
Moodleトップ画面(https://moodle.s.kyushu-u.ac.jp/course/index.php)
使用する教材
教科書・参考書・印刷資料
教材の配布方法
Moodle/B QUBE
テキスト
適宜配布する。 
参考書等
適宜紹介する。
適宜配付する。 
授業計画 授業計画は予定であり、学びの進捗に合わせて変更することがあります。
1単位あたりの学修時間(45時間)の内訳(目安)
(講義・演習の場合)授業内学修15時間、事前・事後学修30時間
(実験、実習および実技の場合)授業内学修30~45時間、事前・事後学修0~15時間
授業のテーマ 授業の内容(90分授業=2時間) 事前/事後学修の内容
1 「社会学とジェンダー」
木下直子 
社会学は、歴史学や思想など近隣分野の知見を取り入れながら、ジェンダー研究を発展させてきました。この授業では、近代家族や家父長制などのキーワードを取り上げ、社会学やフェミニズムの議論を紹介します。女性と男性がおかれた状況がまるで違うことを知ると同時に、それを自然視してしまうのでなく、ジェンダーの構築性について理解することが重要であることを解説します。  事前…資料がアップされたら予習しておきましょう。
事後…授業内容を復習、推奨文献、資料等を自主的に探究、アクセスしてみましょう。コメントに対するフォローアップを熟読し、考察を深めましょう。 
2 「心理学からみるジェンダー」
立脇洋介 
私たちの社会では、様々な女性と男性がいるにもかかわらず、女らしさや男らしさなどの「ジェンダー・ステレオタイプ」が根強く存在します。人々が「女らしさ」や「男らしさ」をどのようにとらえ、「ジェンダー・ステレオタイプ」がなぜ維持されやすいのかを説明します。  同上 
3 「人間関係からみるジェンダー」
立脇洋介 
恋愛・夫婦などの人間関係では、女性と男性の性役割が意識されやすいです。このような一対一の人間関係におけるコミュニケーション等の違いやその背景について説明します。  同上 
4 「児童文学、ポップカルチャーをめぐる女性学・男性学」
谷口秀子 
『シンデレラ』などのおとぎ話、子どものための本、漫画、アニメなどには、ステレオタイプ的な女性像・男性像が多く見られます。一方、近年一部には、ステレオタイプ化されていない女性像・男性像を提示しようとする動きもあります。本講義では、子どもやヤングアダルト向けの作品に見られるジェンダーとジェンダーを排除しようとする作品の試みについて概観します。  同上 
5 「女性労働の現状と歴史Ⅰ-夫婦共稼ぎの坑内労働~炭鉱の労働過程-」
野依智子 
労働の場における男女格差、さらには女性の貧困(母子世帯・高齢女性・若年女性)の現状を統計データから把握し、そのメカニズムは男性稼ぎ主による家族賃金体系と社会保障制度にあることを知る。家族賃金の形成過程については、炭鉱の女性労働が主婦になっていく過程とあわせて跡づけながら、女性労働史を学ぶ。(近日中に変更します。昨年度の内容を一時的に掲載しています。)  同上 
6 「女性労働の現状と歴史Ⅱ-女性労働力の確保と坑内保育所~炭鉱の生活過程」
野依智子 
家族賃金に対峙するものとして、共稼ぎの賃金設定のメカニズムについて検証する。福井県の織物工場で働く既婚女性労働者を対象に、当該地域に戦前・戦後そして現在も続く「共稼ぎ」を支えるものは何なのかを家族内労働(町営保育所・工場内保育所)と賃金労働(夫の賃金・妻の賃金)に着目して明らかにする。(近日中に変更します。昨年度の内容を一時的に掲載しています。)  同上 
7 「女性労働の現状と歴史Ⅲ-機械化と「家族賃金」-」
野依智子 
(近日中にアップします)  同上 
8 「男性同盟とホモソーシャリティ」
福元圭太  
アメリカの英文学者セジウィックの「ホモソーシャリティ」の概念を導きの糸として、ドイツにおける男性同盟の消息を追います。対象となる期間は20世紀初頭からナチズムまで。「なぜおやじたちは徒党を組んで女性を周縁化するのか」という極めてアクチュアルな問題について、100年前のドイツを舞台に考えてみましょう。  同上 
備考
この科目はEU研究ディプロマプログラム(EU-DPs)指定科目です。
同プログラムについて、詳しくは以下のサイトをご参照ください。
http://eu.kyushu-u.ac.jp/indexjp.html 

授業科目の成績評価の方法について

小テスト
毎時間後のミニッツペーパーを提出内容 
レポート
期末レポートがあります。(詳細は下記備考を参照) 
出席
毎時間後のミニッツペーパーの提出状況 
備考
●評価について


各回の内容をしっかり理解し、それを踏まえてひとつのレポート課題に挑戦してもらいます。

多様で多領域にわたる内容ですが、性差というものをいかに捉えるのか、いかに捉えることができるのか、さらに、そのような問いは、これまでの社会や文化、さらに学問(科学、知識体系)についての私たちの捉え方をいかに変えるのか、という課題であることには変わりありません。
関連付けて考えることができるように努力してください。


1.毎回のミニッツカード(授業内容理解チェック)
毎時間、ミニッツカードにて授業内容を理解しているかどうかチェックします。

2.期末レポート
 全員の教員から1つずつだされるレポート課題(下記参照)のうち1つを選び期日までに提出してください。
どの課題を選んだとしても、この授業すべての回の内容を踏まえ言及してください。

《課題・期日・提出先》
 【Ⅰ】第1回から第8回までの5人の教員が、1つずつのレポート課題を講義中に提示します。課題を1つ選び6月23日(水)24時までにMoodle上に提出してください。
各教員別にレポート提出用のボックスを準備します。
 
《形式》
 形式については、授業内で指示する。
 分量は、原則800字~1000字程度を基準とする。

4.評価方法
各回のミニッツカードと期末レポートの評価点を勘案し、総合的に評価します。 

授業科目に関する学習相談について

担当教員による学習相談
随時受け付けます。
nonomura.toshiko.868@m.kyushu-u.ac.jp 
合理的配慮について
障害(難病・慢性疾患含む)があり、通常の方法による授業を受けることが困難な場合には、教育目的の本質的な変更など過重な負担を伴わない限り、合理的配慮を受けることができます。合理的配慮とは、教授・学習法の変更、成績評価の方法の変更、授業情報の保障(資料の字幕化、個別の資料配布、録音・撮影の許可)、受講環境の調整などを指します。実際の方法については担当教員と建設的対話を行った上で決定されます。
<相談窓口> キャンパスライフ・健康支援センター インクルージョン支援推進室(伊都地区センター1号館1階)
(電話:092-802-5859 E-mail:inclusion@chc.kyushu-u.ac.jp)
修学上の合理的配慮の流れに関する部局HP https://www.artsci.kyushu-u.ac.jp/campus_life/support.html 


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