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講義科目名 平和と安全の構築学 
科目ナンバリングコード KED-ASC2732J 
講義題目
「ポスト・グローバル化」時代の世界と日本 
授業科目区分 高年次基幹教育科目 
開講年度 2020 
開講学期 冬学期 
曜日時限 冬学期 火曜日 1時限
必修選択  
単位数
担当教員

施 光恒

開講学部・学府 基幹教育科目 
対象学部等  
対象学年  
開講地区 伊都地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
日本語 
教室 2108 
その他
(自由記述欄)



授業概要
20世紀末から急激に進行したグローバル化は世界に大きな亀裂と葛藤、格差をもたらし、新たな世界秩序のあり方が模索されるようになっている。本授業は、このような現代的な動向を見据えつつ、現行のグローバル化路線よりも、より公正な世界秩序のありかたについて考察する。つまり、さまざまなネイションや文化集団がより公正に共生できる世界を模索する。また、グローバル化以降の時代における日本の国づくりや日本のナショナル・アイデンティティの理解の仕方、世界貢献の方向性についても議論する。 
The wave of globalization, which has been rapidly advancing since the end of the 20th century, has brought about serious social problems such as the widening of socio-economic inequalities, dysfunctions of democratic politics, and escalations of ethnic conflicts. Thus, it is often pointed out recently that we need to explore alternative visions for renewing the world order. In this course, looking at those contemporary social predicaments, we will consider issues related to how a fair world order should be constructed in which different nations and cultures achieve their harmonious coexistence. More concretely, learning and discussing various theories and thoughts concerning liberalism and nationalism, this course aims to develop the basic knowledge and capacities for examining measures to make the world fairer and more culturally pluralistic. We also consider how the national identity of Japan can be understood, looking at some representative arguments on this topic and examining their validity. 
キーワード
グローバル化、ナショナリズム、自由民主主義、日本文化、ナショナル・アイデンティティ 
授業形態
(項目)
☑ 講義・演習
□ 実験
□ グループワーク・ペアワーク
□ 学内外実習
□ プレゼンテーション
☑ ディスカッション 
授業形態
(内容)
基本的に講義形式で進める。
パワーポイントのスライドを用いる。 
使用する教材等
スライド資料(配布するが、オンライン上にも準備したいと思う) 
履修条件等
特になし。 
履修に必要な知識・能力
到達目標
No 観点 詳細
1. A:知識・理解  グローバル化が進むとなぜ格差拡大が生じるのかを説明できる。

グローバル化が進むとなぜ民主主義が機能不全に陥るのかを説明できる。

自由、平等、民主主義、少数者の保護といった自由民主主義の理念と、安定したネイションとの結びつきについて説明できる。

日本のナショナル・アイデンティティについて、複数の見方から説明することができる。 
2. B:専門的技能  日本のナショナル・アイデンティティについて、自由民主主義との関わりという観点から議論できる。(技能)

現在進められているグローバル化の政策について、政治理論の代表的な語彙や考え方を用いつつ、説明し、評価できる。(技能)

グローバル化のはらむ問題点を「公正さ」という観点から理解し、その改善を要する点について議論することができる(技能) 
3. C:汎用的技能  現代の日本や世界の政治について、基本的な政治理論や政治学上の語彙を用いて、説明し、議論できるようになる。 
4. D:態度・志向性  グローバル化やナショナリズムの問題について、新聞やネット上のニュースなどを踏まえて日常的に考えるようになる。 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. 授業の概要説明、およびいくつかの用語の説明 
◯ 
   
2. ネイションの起源 
◯ 
   
3. グローバル化の問題点――格差拡大や民主主義の機能不全はなぜ生じるのか 
◯ 
   
4. ナショナリティと自由民主主義 
◯ 
   
5. 「ポスト・グローバル化」時代の世界秩序を考える 
◯ 
   
6. 海洋国家論と移民問題――日本のナショナル・アイデンティティ 
◯ 
   
7. 日本人の道徳意識――日本のナショナル・アイデンティティ 
◯ 
   
8. まとめ 
◯ 
   
授業以外での学習にあたって
授業中に紹介する参考文献に興味をもち、できる限り目を通すようにしてください。

政治に対する興味と知識を得るために、新聞、ニュース、書籍、インターネット、雑誌などを駆使して、一つの問題に関して複数の視点から情報を得るように日々心がけてください。

たとえば新聞を例にとるとすれば、特定の一紙の論説や記事をそのまま信用するのではなく、それをほかの新聞や雑誌、書籍、インターネットのサイト(さまざまなブログや各種掲示板など)を参照しつつ、多角的に評価する習慣を養ってください。

私は、ここ数年、時事的な問題についての発言を多く行っています。論説記事(新聞、雑誌、ネット媒体)、あるいはラジオ番組など。ネット上で見ることができる記事や動画も結構ありますので、よかったらみてみてください。

グローバル化やナショナリズムといった問題に関するものが多く、この授業のテーマにわりと関連します。 
テキスト
施光恒『英語化は愚民化――――日本の国力が地に落ちる』(集英社新書、2015年) 
参考書
施 光恒『本当に日本人は流されやすいのか』角川新書、2018年
施 光恒編『ナショナリズムの政治学』ナカニシヤ出版、2009年

そのほかは、授業中に指示します。 
授業資料
 毎回、パワーポイントの資料を配布します。また、どこかオンラインでも手に入るようにしたいと思います。 
成績評価
成績評価基準に関わる補足事項
 現在、進められているグローバル化の現象を、ナショナリズムやグローバル化に関する理論の基礎的な語彙や考え方を用いながら説明し、評価することができるかを評価の基準とする。おおよそ期末試験(論述式)(80%)、レポート(20%)の配分である。

  
ルーブリック
学習相談
 なるべくメールで事前に連絡をとってください。 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
<実務経験の内容>

<実務経験が授業にどういかされるか> 
その他
更新日付 2020-03-22 22:57:27.682


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