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講義科目名 課題協学科目 
科目ナンバリングコード KED-ICL1131J 
講義題目
自然・社会・人間 
授業科目区分 課題協学科目 
開講年度 2018 
開講学期 後期 
曜日時限 後期 金曜日 3時限
後期 金曜日 4時限
必修選択  
単位数 2.5 
担当教員

大河内 豊

開講学部・学府 基幹教育科目 
対象学部等  
対象学年
開講地区 伊都地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
教室 2201,2202,2211,2406(合同) 
その他
(自由記述欄)



授業概要
この科目では専門分野の異なる3名の教員が一つのクラスを担当し、各々異なった視点から、教室テーマに沿い、かつ、グループ学習に適した題材(協学課題)を提供します。授業ではみなさんが協学課題を考えるために必要となる講義に加えて個人演習やグループ作業を実施し、幅広い視野をもって問題を発見する姿勢や問題の解決を目指して学び続ける態度と技能、専門を異にする他者と協働できる能力を養うことを目的としています。 
In this subject, three professors with different areas of expertize take turns in teaching the three classes. Each professor presents cooperation challenges from his or her point of view related to the classroom theme they provide. In addition to listening to a lecture that helps them to understand the cooperation challenges, students do individualized tasks and group works as well. This subject aims to cultivate a positive attitude to discovering problems from a wide perspective, resoluteness and skills to continue learning to solve the problems, and the ability to cooperate with others with different specialties. 
キーワード
授業形態
(項目)
授業形態
(内容)
使用する教材等
履修条件等
特になし 
履修に必要な知識・能力
特にないが、以下のような姿勢で取り組むのが望ましい。



・図書やインターネットを活用して情報を収集する



・他者と協力して建設的に意見を交換する



・さまざまな社会問題に広く関心を持つ 
到達目標
No 観点 詳細
1. A協学課題の理解力  成果物を作成するために、適切に課題の趣旨を理解することができる。 
2. B協学課題の分析力  成果物を作成するために、適切に課題の内容を分析することができる。 
3. C到達解の表現力  成果物を作成するために、適切に自分の考えを表現することができる。 
4. D協働作業への貢献  ・マナーを持ってグループ活動に参加できる。



・他者と協力し、定められた時間を有効に利用して活動できる。 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. 教室テーマは「自然・社会・人間」であり、以下の協学課題、



(1) 毎月一人にX万円を配る



(2) 様々な価値観を読み解き、伝え合い、議論する



(3) 普遍的な真理とその伝え方



について授業を進めます。 
◯ 
グループ作業   
2. テーマ1の概要: もう少しお金があったならばできたこと、というのが私たちの周りにはたくさんある。たとえば毎月10万円を誰にでも無条件に配る、という仕組みをベーシック・インカム(BI)といい、様々な学問分野で盛んな議論が交わされている。

この講義では、(1)現代社会におけるBIの必要性を見て、(2)BIに必要な財源をどのように確保するのかを検討し、(3)具体的にどのような仕組みを作るのかを考える。これを踏まえ、(4)制度を作った場合にどのような問題が生じるのかを考える。

人の生き方、人の幸せ、人のライフスタイルは人それぞれである。実際にBIの構想をするときには人の多様性が反映される。一つのシステムを作るときには、一人では気がつかなかった事柄を発見したり、他人のライフスタイルに触れて考えを改めることがある。この講義では、より素晴らしい、実現可能なBIの構築に向けて、自らの利益を主張して他人の利益と正面からぶつかって欲しい。 
◯ 
〔第1週〕自己紹介、役割分担決定後、調査と成果報告

〔第2週〕ベーシックインカムの水準ごとに担当者を決定後、調査及び報告。ベーシックインカムをいくらにするのかのディスカッション。グループによる報告

〔第3週〕スライド作成と中間報告

〔第4週〕各班の発表と質疑応答 
〔第1週〕課題の未完成部分を提出



〔第4週〕日本におけるBI導入の必要性と実現可能性について、レポートを提出 
3. テーマ2の概要: 解決困難な大問題は、そもそも「なぜ」生じてしまうのだろうか?

単純な問題ならば、その「原因」を探して然るべき対応をすれば解決できる。プログラムの動作に問題があればバグを探して修正する、土壌汚染があるならばその汚染源に対処する、というように。しかし世の中の問題の多くは、様々な要因が複合的に絡み合った「複雑な問題」であり、だからこそ簡単には解決できない大問題となっている。

この授業では倫理学という専門分野の観点から、こうした大問題に対する取り組み方として、次の二つのアプローチを組み合わせて実践的に学ぶ。

(1)まず、複雑な大問題を言わば「解きほぐす」トレーニングをする。

そこで重要なのは、大問題の中に混在している様々な論点を見分けて整理すること、そして各論点での「対立する立場」をその根拠も含めて正確に読み解くことだ。こうした分析作業によって初めて問題の全体像が見渡せるようになり、また意味のある「議論」も可能になる。

(2)また、考え方が異なる者同士の間で必要な「議論」のための基礎的技法もトレーニングする。

教員が提示する問題や各グループで選んだ問題について、その全体像も踏まえながら、「自分ならどの立場に立つか」「なぜそう考えるか」に注意しつつ、互いの考えを提示し合い議論する。この作業によって見えてくる自他の考え方の違いから、個々人がすでに否応なく持ってしまっている「価値観」や「先入観」(それは必ずしも悪いものではない)を自覚してほしい。

最終的な目標は、「ある一つの立場・主張」を根拠込みでしっかりと読み解くことで、対立する「他の様々な立場・主張」も含めた「問題の全体像」を描き出す力を身に付けること、そしてその全体的な見通しの下で「自分は一体何を大事に思っているのか」について自ら気づくことにある。 
◯ 
〔第1週〕アイスブレイク後、チーム名、チームリーダーの決定。個人ワークとそれに基づくグループワーク

〔第2週〕リーダーの決定後、個人ワークとそれに基づくグループワーク。その後発表

〔第3週〕リーダーの決定後、個人ワークとそれに基づくグループワーク。最終週のポスター発表の説明

〔第4週〕ポスター発表とまとめ 
〔第2週〕Webフォームをつかった課題の提出



〔第3週〕Webフォームをつかった課題の提出



〔第4週〕Webフォームをつかった課題の提出 
4. テーマ3の概要: 物理学は、自然界の基本的で普遍的な性質をあばきだす学問である。科学的発展の礎をなすこの物理学が、多くの場合、それを専門としない人にはつまらない学問に見えるようである。この問題は、物理学の本質的な理解を促すだけでは解決できる問題ではないようにも思われる。多くの物理学者がこの問題を解決するために、熱の籠ったトークを行っているが、それにもかかわらず初学者との間に大きな溝があるように思われる。この問題に対し、九大生の知識とアイディアと柔軟性を用いて、斬新なアプローチで取り組み、解決の糸口を見つけることを目標とする。 
◯ 
〔第1週〕後半で行った各自で考えたテーマをレポートにまとめる。

〔第2週〕グループテーマに関して各自で調べたことをレポートにまとめる。

〔第3週〕発表に使う資料の作成

〔第4週〕発表を通して学んだことをレポートにまとめる。 
 
授業以外での学習にあたって
宿題の結果を題材にして個人演習やグループ討論を進めることがしばしばあるため、宿題を忘れないようにすること(宿題を忘れるとグループの他のメンバーにも迷惑をかけてしまうことを肝に銘じておく)。 
テキスト
1. 丸谷浩介(法学研究院)、飯嶋裕治(基幹教育院)、大河内豊(基幹教育院)が担当します。



教室テーマ:自然・社会・人間



(1) 小テーマA:毎月一人にX万円を配る



(2) 小テーマB:様々な価値観を読み解き、伝え合い、議論する



(3) 小テーマC:普遍的な真理とその伝え方



について授業を進めます。 
参考書
授業中に適宜紹介します。 
授業資料
成績評価
評価方法・観点 観点No.1 観点No.2 観点No.3 観点No.4 観点No.5 観点No.6 観点No.7 観点No.8 備考(欠格条件・割合)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◯ 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
 
30% 
 
 
 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
20% 
 
◯ 
◯ 
 
◎ 
 
 
 
 
50% 
成績評価基準に関わる補足事項
グループ作業や個人演習を通して、幅広い視野をもって問題を発見する姿勢、問題の解決を目指して学び続ける態度と技能、専門を異にする他者と協働できる能力の涵養を重視する。そのため、出席していてもグループ作業に参加していない者については遅刻と同等に取り扱う。 
ルーブリック
学習相談
担当教員に適宜電子メール等で連絡すること。丸谷:marutani@law.kyushu-u.ac.jp、飯嶋:iijima@artsci.kyushu-u.ac.jp、大河内:yutaka.ookouchi@artsci.kyushu-u.ac.jp 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
その他
グループ討論の形式にどうしてもなじめない学生は早目に担当教員へ申し出てください。 
更新日付 2018-10-25 10:59:57.924


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