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講義科目名 芸術学入門 
科目ナンバリングコード KED-HSS1151J 
講義題目
西洋初期近代/北方絵画史 
授業科目区分 文系ディシプリン科目 
開講年度 2018 
開講学期 前期 
曜日時限 前期 木曜日 1時限
必修選択  
単位数
担当教員

青野 純子

開講学部・学府 基幹教育科目 
対象学部等  
対象学年
開講地区 伊都地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
教室 2303 
その他
(自由記述欄)



授業概要
「芸術学入門」は、古今東西さまざまな時代と地域に生まれ、育まれた芸術を対象に、九州大学に所属する教員がそれぞれの専門領域に基づいてその研究成果を示しつつ、その鑑賞と理解、学問の対象としての意義について講義する。芸術というとどこか趣味的な世界を連想しがちであるが、人類文化の豊かな果実としての芸術の世界を、人がどのように生み出し、また享受してきたのかについて、深いところで考察していく。芸術は人間の営みにとって不可欠のものであり、優れた芸術に心を動かし、その意味を深く考えていくことは、さまざまな時代と地域の価値観を理解し、多様な学問世界へと関心を広げていくための基礎を提供することになる。

* * * * *
「初期近代北方ヨーロッパ絵画を中心とした芸術学入門」

絵画をどのように見て、いかに理解するのか。美術史研究の基礎である絵画の見方を「授業計画」であげたテーマに沿って学んでいく。授業中に取り上げる対象は初期近代(17世紀まで)のオランダ、ベルギー地方のヨーロッパ絵画を中心とする。年代ごとに作家・作品を扱うのではなく、絵画作品を目の前にしたときに立ち上がってくる諸々の問題をどうとらえ、分析・議論していくのか、そうした絵画との対話を出発点に考察を深めていく。 
In this course, Kyushu University faculty present research findings from their areas of specialty and provide lectures on the appreciation, comprehension and meaning of art, focusing on the arts conceived and nurtured throughout world history. The word "art" tends to invoke a world somewhat hobbyist in nature, but in this course we deeply examine how humankind conceived and accepted the world of art as the rich fruit of human culture. Art is indispensable to human life, and having one's heart moved by artistic masterpieces and pondering their meaning provides a foundation for comprehending the values of various historical periods and regions, and broadens interesting a diverse scholarly world.

******
Introduction to Art Studies, with a special focus on Netherlandish panting of the early modern period.

This course equips students with the fundamental skills and perspectives to understand Northern European art of the early modern period. Students learn how to look at and critically approach works of art in the cultural and social context in which they were created, viewed and evaluated. The course is designed to provide students with broad, humanistic knowledge and an analytic way of thinking, which serves a perfect preparation for advanced studies in a wide range of disciplines. 
キーワード
西洋美術史、絵画史、美術史方法論、オランダ絵画 
授業形態
(項目)
授業形態
(内容)
使用する教材等
履修条件等
特になし。ただ、趣味としての美術鑑賞ではなく、学問としての美術史を学ぶことを目的とするので、作品を批判的・総合的に理解し、自分なりの絵画の見方を積極的に模索したいという意欲のある学生を求める(下記「成績評価基準に関する補足事項」も必ず参照のこと)。ただし、受講希望者が教員が決める定員をこえる際には、その都度検討した上で、受講制限をすることになるので要注意。また、必ずパソコンを持参のこと。 
履修に必要な知識・能力
美術史に関する知識は問わないが、芸術に関心があり、絵画を見るのが好きだという態度が必須。 
到達目標
No 観点 詳細
1. 知識  講義やテスト・予習・復習等での課題への取り組みを通して新たな知識を得る。 
2. 批判的考察  議論の対象について、既存の観念にとらわれず、何が本質的に重要であるかを批判的に考察する。 
3. 主体的学修  議論の対象について自らの見方、考え方とは何かを積極的に模索し、示す。 
4. 幅広い視座  与えられた課題をより広い社会的・文化的文脈で捉え思考する。 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. 初回:オリエンテーション



以下の①〜⑤のテーマをおよそ各2-3回の講義で扱う。順番、テーマごとの授業回数には変更もあり。 
◯ 
   
2. ①絵画の様式とは何か(作品記述、様式分析、構図分析、遠近法) 
◯ 
小テストあり   
3. ②絵画の意味解釈とは何か(イコノロジーとその限界) 
◯ 
小テストあり   
4. ③絵画が本物であること(authenticity)とは何か(1):複製、真贋、鑑識眼(connoisseurship)の問題 
◯ 
小テストあり   
5. ④絵画が本物であること(authenticity)とは何か(2):「物」としての絵画ー絵画の素材に関する科学的調査ー 
◯ 
小テストあり   
6. ⑤絵画を考察する方法論の可能性と限界 
◯ 
小テストあり   
7. ●美術館・展覧会見学



絵画分析を実際に自ら学ぶために、授業1回分をあてる形で、指定した美術館・展覧会を各自見学、報告レポートの提出を求める。時期・詳細に関しては授業中に指示する。 
 
美術館訪問  各自で美術館見学、後日レポートを提出 
授業以外での学習にあたって
次の授業の準備として課題を出すこともあるので、その場合には予習してから授業にのぞむこと。

中間テストは事前にテスト範囲を提示するので当日までに準備をし、また、レポートでは、課題にそった内容を各自準備し、期限までに提出のこと。提出期限をすぎたものは受領いたしません。

また、本授業では、「授業計画」にあるように、(教員の引率ではなく)各自、美術館・展覧会訪問を行ってもらうため、「学外(教室外)」活動を含む授業であります。 
テキスト
授業中に適宜指示・配布する。(下記の「参考書」も参照のこと) 
参考書
授業中に適宜指示する。e-portfolio system上に参考文献表をアップロードしてありますので、各自参照のこと。また伊都中央図書館の「課題文献コーナー」の「芸術学入門」(青野)のコーナーに参考文献の一部を常時置いてありますので、参照のこと。 
授業資料
適宜配布するが、基本的には授業中に各自ノートを取ること。
授業内で用いた画像、資料などはコピーライトの関係で授業時間外には閲覧できないため、注意すること。(授業中に用いたパワーポイントは基本的にダウンロードなどはできません)。 
成績評価
評価方法・観点 観点No.1 観点No.2 観点No.3 観点No.4 観点No.5 観点No.6 観点No.7 観点No.8 備考(欠格条件・割合)
 
◎ 
◎ 
◎ 
◎ 
 
 
 
 
およそ40(期末レポートの可能性もあり) 
 
◎ 
◎ 
◎ 
◯ 
 
 
 
 
出席(授業参加)と合わせておよそ10-20ほど 
 
◎ 
◎ 
◎ 
◎ 
 
 
 
 
およそ20(美術館レポート) 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◯ 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
小テストと合わせておよそ10-20ほど 
中間テスト 
 
 
 
 
 
 
 
 
およそ30 
成績評価基準に関わる補足事項
芸術学入門は「絵を見てなんとなく感想を言う」ような授業ではなく、積極的に学問としての美術史とその方法論を学ぶことを求めます。成績評価はその主体的学修と批判的考察を重視いたします。授業内小テスト、中間テスト、美術館レポートを課し、期末にはレポート課題または教場試験を課します。

注意1:)中間テストおよび美術館レポートを課しますが、それを提出した学生にのみ、期末レポートの提出資格または期末試験の受験資格を与えます。

注意2:)「不正行為(カンニング、出欠に関する不正、レポートにおける典拠の不明確な「切り貼り」行為と剽窃、等)」は一度であっても単位習得を妨げる行為です。『基幹教育 履修要項』11頁の「不正受験行為・指示違反等について」を参照のこと。 
ルーブリック
学習相談
事前に予約のうえ随時行う。連絡先は授業中に指示。 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
その他
この科目はEU研究ディプロマプログラム(EU-DPs)指定科目です。
同プログラムについて、詳しくは以下のサイトをご参照ください。
http://eu.kyushu-u.ac.jp/indexjp.html 
更新日付 2018-05-14 06:12:36.437


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