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講義科目名 音響情報工学演習 
科目ナンバリングコード DES-ACD3841J 
講義題目
授業科目区分 専攻教育科目 Specialized Education 
開講年度 2016 
開講学期 後期 
曜日時限 後期 水曜日 3時限
必修選択 選択 Elective 
単位数 2.0 
担当教員

鏑木 時彦

開講学部・学府 芸術工学部 
対象学部等 芸術工学部 音響設計学科 Department of Acoustic Design 
対象学年 学部3年 Undergraduate third grade 
開講地区 大橋地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
教室  
その他
(自由記述欄)



授業概要
ディジタル信号処理に関する基礎知識をさらに深化させ、音響信号を具体的に分析、合成したり、音響システムを解析し、またその特性を推定する種々の方法について学ぶ。とくに、ここでは、MATLABを用いた計算機実習によって、音響信号の波形やスペクトルなどを具体的に確認しながら、それらの関連性や処理結果などを実際に体験し、音響情報の扱いに習熟することを目標とする。また、情報処理の目的に応じて、適当な解析手法を選択する能力を身につけられるようにする。 
This lecture is aimed at studying applications of basic digital signal processing techniques. Students learn a correlation method usable for practical acoustic measurements and a theory of acoustic resonant tubes by which human vocal tract and brass instruments can be modeled. Furthermore, computer programming skill is trained through problems concerning analysis and synthesis of speech and adaptive signal processing. 
キーワード
音響情報、信号解析、システム解析、システム推定、音声分析合成、適応信号処理 
授業形態
(項目)
授業形態
(内容)
使用する教材等
履修条件等
音響設計学科の専攻教育科目「ディジタル信号処理」「音響情報工学」「ディジタル信号処理」をもとに講義を組み立てているので、それらの科目について履修を前提とする。 
履修に必要な知識・能力
ディジタル信号処理全般の基礎知識を前提とする。さらに、「音響情報工学」「音声学」を履修していることが望ましい。また、MATLABによる計算機実習を行うので、「ディジタル信号処理演習」を履修しておくことが望ましい。 
到達目標
No 観点 詳細
1. 相関法  テスト信号を用いて線形システムの特性を推定する相関法を理解している。 
2. LPC法  パラメトリックなシステム推定法としてのLPC法と、その発展形であるPARCOR分析について理解している。 
3. PARCOR法  PARCOR法と音声生成モデルの関連性について理解している。 
4. 適応信号処理  適応信号処理の基礎について理解している。 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. 第1回 授業の概要説明
 本講義の目的と全体的な授業計画を理解させる。 
◯ 
   
2. 第2回 線形システムの動特性推定(1)
 テスト信号を線形システムに入力し、その出力より、システムの動特性を安定に推定する方法について述べる。実際の音響計測においては、環境からの雑音の混入が不可避である。そこで、ここは、加法性雑音の存在を仮定した上で、その雑音の影響を排除する方法を理解する。 
◯ 
  テキストや授業中の板書をもとに、復習と次回の予習を行う。 
3. 第3回 線形システムの動特性推定(2)
 相関法に基づいた動特性の推定法について理解する。ここで学習する方法は、音響実験IIにおいて応用される。 
◯ 
  テキストや授業中の板書をもとに、復習と次回の予習を行う。 
4. 第4回 線形システムの動特性推定(3)
 音響計測における信頼性(S/N比)を推定するためのコヒーレンス関数について理解する。ここで学習する方法は、音響実験IIにおいて応用される。 
◯ 
  テキストや授業中の板書をもとに、復習と次回の予習を行う。 
5. 第5回 音声生成モデル(1)
 ここでは、発声の過程を物理的にとらえることにより、音響情報の生成メカニズムに関する知見を得る。とくに、ここでは、音響管に関する波動方程式を導出する。 
◯ 
  テキストや授業中の板書をもとに、復習と次回の予習を行う。 
6. 第6回 音声生成モデル(2)
 音響管に関する波動方程式を利用して、声道や管楽器などを解析する方法を示す。実用的な方法として、円筒管を用いた多管近似を理解する。 
◯ 
  テキストや授業中の板書をもとに、復習と次回の予習を行う。 
7. 第7回 音声生成モデル(3)
 円筒管に基づいて、声道の音響伝達特性を推定し、さらに離散時間でのフローグラフを理解する。 
◯ 
  テキストや授業中の板書をもとに、復習と次回の予習を行う。 
8. 第8回 偏自己相関分析
 前期の「音響情報工学」で学習した線形予測分析(LPC分析)の発展形として、偏自己相関分析(PARCOR)について学ぶ。さらに、偏自己相関係数(PARCOR係数)と音声生成モデルにおける反射係数の間に、一定の対応関係があることを学ぶ。 
◯ 
  授業内容を十分に理解した上で、計算機実習に望むこと。 
9. 第9-11回 線形予測法に基づく声道形状の推定
 MATLABを使用して、音声信号から声道の形状を推定する計算機実習を行う。ここでは、まず、音声の線形予測分析により予測係数を求め、これを偏自己相関係数に変換する。さらに、偏自己相関係数と声道の音響管モデルにおける反射係数の対応性によって、声道の形状を推定する。 
 
計算機演習   
10. 第12回 ウィナーフィルタ
 音響信号に雑音が不可された場合、この雑音を最適に除去するウィナーフィルタの考え方について学ぶ。 
◯ 
  授業内容を十分に理解した上で、計算機実習に望むこと。 
11. 第13−15回 ウィナーフィルタによる雑音除去
 MATLABを使用して、ウィナーフィルタによる雑音除去の計算機実習を行う。まず、帯域雑音を生成し、この信号に雑音が不可されたとしてウィナーフィルタを計算し、源信号の復元処理について実地に体験する。さらに、源信号と雑音の帯域をそれぞれ変化させた場合や、音声からの雑音除去についても検討する。 
 
計算機演習   
授業以外での学習にあたって
講義用のテキストを使用して、予習と復習を十分に行うこと。「ディジタル信号処理演習」で配付したプリントをもとに、MATLABの基本的な使い方を復習しておくこと。 
テキスト
鏑木時彦「音声のディジタル信号処理」を使用する。 
参考書
Rabiner and Schafer 著、鈴木久喜訳「音声のディジタル信号処理」(コロナ社) 
授業資料
プログラミング演習に関しては、その説明資料を適宜配付する。 
成績評価
評価方法・観点 観点No.1 観点No.2 観点No.3 観点No.4 観点No.5 観点No.6 観点No.7 観点No.8 備考(欠格条件・割合)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◯ 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
80% 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◯ 
◯ 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
20% 
成績評価基準に関わる補足事項
講義と演習をまじえて授業を行うため、出席状況と授業態度を20%、レポート課題を80%とする。 
ルーブリック
学習相談
毎週月曜日午後2時半~4時に教員室(3号館7階702号室)で学習相談を行う。希望者は事前に電子メールで相談希望日時、相談内容を連絡の上、予約すること。 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
その他
  
更新日付 2016-03-16 16:03:13.597


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