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講義科目名 非線形振動論 
科目ナンバリングコード DES-ACD3221J 
講義題目
授業科目区分 専攻教育科目 Specialized Education 
開講年度 2016 
開講学期 後期 
曜日時限 後期 火曜日 3時限
必修選択 選択 Elective 
単位数 2.0 
担当教員

鮫島 俊哉

伊藤 浩史

尾本 章

開講学部・学府 芸術工学部 
対象学部等 芸術工学部 音響設計学科 Department of Acoustic Design 
対象学年 学部3年 Undergraduate third grade 
開講地区 大橋地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
教室  
その他
(自由記述欄)



授業概要
(鮫島担当分)
第1回から第8回までは鮫島が担当する。非線形振動現象の基礎的な事項について,特にその支配方程式に焦点を当てて説明する。
1年後期「音響理論演習I」で使用したテキスト「振動と波動」を用いて線形振動の復習から始め,それからテキスト「振動工学 応用編」にまとめられている非線形振動の内容に入っていこうと考えている。適宜,演習問題を行うことによって,理解が深まるようにしたい。また,ここで扱う解析手法と具体的な諸現象を理解することは,将来の音響分野の研究において重要であると考えるから,その目的に沿った内容も取り上げる。

(尾本担当分)
第9回から第11回までは尾本が担当する。音波に関する非線形現象について説明する。

(伊藤担当分)
第12回から第14回までは伊藤が担当する。非線形振動に関わる諸現象について説明する。具体的には,リミットサイクル,分岐現象,引き込み現象について説明する。 
Nonlinear oscillation. 
キーワード
線形振動,非線形振動,
自励振動,パラメータ振動,マシューの方程式,ヒルの方程式,ダフィングの方程式,レイリーの方程式,ファンデルポールの方程式,
平均法,摂動法,解析力学,
カオス振動,アトラクタ,
同期現象,位相モデル,縮約の思想,分岐現象 
授業形態
(項目)
授業形態
(内容)
使用する教材等
履修条件等
音響理論演習 I,音響理論演習II,微分・積分学,線形代数学 の講義内容を十分に理解しておくことが望ましい。 
履修に必要な知識・能力
音響理論演習 I,音響理論演習II,微分・積分学 
到達目標
No 観点 詳細
1.   (鮫島担当分)
非線形振動現象の基本的な性質,非線形振動を表す方程式,その解法と解の特徴などについて,明瞭に説明できるようになることを目標とする。

(尾本担当分)

(伊藤担当分)
物理的な素性がわからないリズム現象の解析には"位相”を使ったモデルが役に立つことがある。位相モデルを使った同期現象の理解を目標とする。 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. 第1回 線形振動論の復習
・減衰振動方程式
・減衰振動方程式の一般解
・強制振動方程式
・強制振動方程式の定常解 
◯ 
   
2. 第2回 自励振動
・自励振動の1自由度系モデルによる解析 (テキスト 11.1)
・振動系の安定性の判別法 (テキスト 11.2)
・自励振動の具体例 (テキスト 11.3) 
◯ 
   
3. 第3回 パラメータ振動,マシューの方程式
・パラメータ振動の1自由度系モデルによる解析 (テキスト 11.4)
・マシューの方程式とその数値解析 (テキスト 11.5) 
◯ 
   
4. 第4回 マシューの方程式,ヒルの方程式
・マシューの方程式の平均法による近似解析 (テキスト 11.5)
・ヒルの方程式(マシューの方程式の一般化)の紹介 
◯ 
   
5. 第5回 ダフィングの方程式(1)
・ばねが非線形の場合の1自由度振動系
・ダフィングの方程式とその数値解析 (テキスト 13.2)
・ダフィングの方程式(自由振動)の平均法による近似解析 (テキスト 13.2) 
◯ 
   
6. 第6回 ダフィングの方程式(2)
・ダフィングの方程式(強制振動)の平均法による近似解析 (テキスト 13.3) 
◯ 
   
7. 第7回 レイリーの方程式,ファンデルポールの方程式
・ダンパが非線形の場合の1自由度振動系 (テキスト 13.4)
・レイリーの方程式の紹介 (テキスト 13.4)
・ファンデルポールの方程式の導出 (テキスト 13.4)
・ファンデルポールの方程式の数値解析 
◯ 
   
8. 第8回 ファンデルポールの方程式,非線形系のパラメータ振動,カオス振動
・ファンデルポールの方程式の平均法による近似解析 (テキスト 13.4)
・非線形系のパラメータ振動の方程式 (テキスト 13.4)
・カオス振動 (テキスト 13.4) 
◯ 
   
9. 第9回 音波に関する非線形現象(1) 
◯ 
   
10. 第10回 音波に関する非線形現象(2) 
◯ 
   
11. 第11回 音波に関する非線形現象(3) 
◯ 
   
12. 第12回 同期現象とは何か、どのようにアプローチすべきか
・オルガンの同期の例・生物学の例を通して同期現象を理解する
・リミットサイクル振動子から位相モデルを導入する 
◯ 
   
13. 第13回 同期は何故起こるか
・位相モデルから同期現象を理解する。
・Kuramoto Modelの紹介 
◯ 
   
14. 第14回 同期はどのようなときにおこるのか
・拍手のモデル化
・パラメータを変化させて拍手が起こるときにどのような分岐がおこるのか
・カオスが起こりうることを示す 
◯ 
   
授業以外での学習にあたって
テキスト
(1)安田仁彦 著, “振動工学 応用編”(コロナ社, 2001年) 
参考書
(1)河辺哲次 著, “工科系のための 解析力学”(裳華房, 2012年)
(2)吉岡大二郎 著, “振動と波動”(東京大学出版会, 2005年)
(3)I.G.Main 著, “Vibrations and Waves in Physics”(Third edition, Cambridge University Press, 1993年)
(4)鎌倉友男 編著, “非線形音響—基礎と応用—”(コロナ社, 2015年)
(5)S. H. Strogatz 著, 田中久陽, 中尾裕也, 千葉逸人 翻訳, “非線形ダイナミクスとカオス”(丸善出版, 2015年) 
授業資料
成績評価
評価方法・観点 観点No.1 観点No.2 観点No.3 観点No.4 観点No.5 観点No.6 観点No.7 観点No.8 備考(欠格条件・割合)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
60% 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
40% 
成績評価基準に関わる補足事項
非線形振動に関する基礎知識の水準を期末試験により評価する。また,授業中に課す演習レポートの成績を評価する。 
ルーブリック
学習相談
(鮫島)
毎週水曜日V限に教員室(3号館5階503号室)で学習相談を行う。
希望者は事前に電子メールで相談希望日時,相談内容を連絡の上,予約すること。(連絡先はオフィスアワーについての掲示や学生便覧等を参照)

(伊藤)
質問や相談がある受講者は、メールでアポイントをとること。連絡先は、授業内で提示する。 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
その他
更新日付 2016-04-05 09:01:52.864


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