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講義科目名 課題協学A 
科目ナンバリングコード KED-ICL1111J 
講義題目
授業科目区分 課題協学科目 Interdisciplinary Collaborative Learning of Social Issues 
開講年度 2016 
開講学期 後期 
曜日時限 後期 金曜日 3時限
後期 金曜日 4時限
必修選択  
単位数 2.5 
担当教員

武田 友加

開講学部・学府 基幹教育科目 
対象学部等  
対象学年  
開講地区 伊都地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
教室 2201, 2202, 2211, 2406(合同) 
その他
(自由記述欄)
【複数担当教員】斎藤 新悟,山形 伸二 



授業概要
この科目では専門分野の異なる3名の教員が一つのクラスを担当し,各々異なった視点から,教室テーマに沿い,かつ,グループ学習に適した題材(協学課題)を提供します。授業ではみなさんが協学課題を考えるために必要となる講義に加えて個人演習やグループ作業を実施し,幅広い視野をもって問題を発見する姿勢や問題の解決を目指して学び続ける態度と技能,専門を異にする他者と協働できる能力を養うことを目的としています。

この授業は基本課題「知識を考える」に基づいて構成されており,課題協学Aに属しています。教室テーマは「対立と協力」であり,各教員の協学課題は以下の通りです。

【数学における対立と協力(担当教員:斎藤新悟)】
 将棋や囲碁などの有名なものからニムのようなやや無名なものまで,パズルやゲームの中には数学的思考と親和性の高いものが数多くあります。この授業では,ゲームを数学的に解析して,先手や後手に必勝法があるか,多数の参加者がいる場合に他の参加者と協力するべきか,といった問題を,発見的な過程を重視しつつ考えていきます。

【議論における対立と協力(担当教員:山形伸二)】
 人生は,不十分な知識や不確かな情報しかない状況での判断の連続です。もしみなさんがただ「自分の判断は正しい」と信じたいなら,見解を異にする他者は,自分の正しさをゆるがそうとする対立者に過ぎません。一方で,もしみなさんが「自分はより正しい判断をしたい」と思うなら,見解を異にする他者は,議論を通じ,みなさんがより妥当な判断に近づくのを助けてくれる協力者となります。あなたにとって,見解を異にする他者は,対立者ですか,協力者ですか?
 本協学課題では,「法と心理学」分野や人間の認知的バイアスについての研究知見,政策ディベートの思考枠組みを参照しながら,「日本は死刑制度を廃止すべきか,存置すべきか」について,グループ討論を通じ,自分自身の見解を獲得することを主要な活動とします。この際,自分自身の初期の立場をいったん離れて,廃止・存置双方の立場について根拠となる資料の収集や立論を作成し議論することで(建設的討論/constructive controversy; Johnson & Johnson, 2007),確証バイアスや直観に囚われない論理的・批判的思考力,他者との生産的議論能力,市民としての政策判断力を涵養することを目標とします。

【社会における対立と協力(担当教員:武田友加)】
 「社会問題」として,あなたはどのような問題を思い浮かべることができるでしょか? 我々が現代社会を生きていく上で,社会問題に対して無関心でいることは許されないといってよいでしょう。例えば,人工知能やロボットという科学技術は,生産性の上昇をもたらしたり,我々の生活をより快適にしたりするのと同時に,失業問題という社会問題も生みだすでしょう。また,企業も利益を追求するだけでなく,「企業の社会的責任(corporate social responsibility: CSR)」を果たすことが社会的に求められています。
 本協学課題では,現在あるいは将来起こるであろう解決すべき国内外の社会問題を,グループ活動に基づき見つけ出し,多角的な視点からその解決策を探ってもらいます.そして,その問題の意義・重要性,解決策を異分野の人にもわかる形で,論理的に説明できるようになることを目指します.なお,授業では,社会問題の一例として,社会主義から資本主義へと移行する際にロシアが直面した貧困問題を紹介します。 
In this subject, three professors with different areas of expertize take turns in teaching the three classes. Each professor presents cooperation challenges from his or her point of view related to the classroom theme they provide. In addition to listening to a lecture that helps them to understand the cooperation challenges, students do individualized tasks and group works as well. This subject aims to cultivate a positive attitude to discovering problems from a wide perspective, resoluteness and skills to continue learning to solve the problems, and the ability to cooperate with others with different specialties. 
キーワード
授業形態
(項目)
授業形態
(内容)
使用する教材等
履修条件等
特になし 
履修に必要な知識・能力
特にないが、以下のような姿勢で取り組むのが望ましい。
・図書やインターネットを活用して情報を収集する
・他者と協力して建設的に意見を交換する
・さまざまな社会問題に広く関心を持つ 
到達目標
No 観点 詳細
1. A協学課題の理解力  成果物を作成するために、適切に課題の趣旨を理解することができる。 
2. B協学課題の分析力  成果物を作成するために、適切に課題の内容を分析することができる。 
3. C到達解の表現力  成果物を作成するために、適切に自分の考えを表現することができる。 
4. D協働作業への貢献  ・マナーを持ってグループ活動に参加できる。
・他者と協力し、定められた時間を有効に利用して活動できる。 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. 【斎藤担当】
<第1週(1,2コマ目)>
・協学課題の概要説明
・ニムの必勝法

<第2週(3,4コマ目)>
・変形ニムの必勝法
・組合せゲームの一般論

<第3週(5,6コマ目)>
・協力ゲーム
・Shapley値

<第4週(7,8コマ目)>
・チョンプ
・教場レポート 
◯ 
グループ作業   
2. 【山形担当】
*初回からPC必携です。
<第1週(1,2コマ目)>
・4週を通じて取り組む課題や授業の進行方法について,オリエンテーションを行ないます。
・論理的思考や議論の方法について講義を行います。
・インターネットを使ってリサーチしたうえで死刑制度についての自分の考えをまとめ,ベースグループ(4週共通)で議論を行います。

<第2週(3,4コマ目)>
・論証と剽窃について講義を行います。
・存置/廃止いずれかの立場でリサーチを行い,ベースグループで共有します。
・複数のベースグループからひとりずつ集まって新たに外部グループを構成し,各自がベースグループで共有した情報をもとに議論を行います。
・ベースグループにおいて,外部グループでの議論を共有します。

<第3週(5,6コマ目)>
・政策ディベートの思考枠組みについての講義を行います。
・第2週とは反対の立場でリサーチを行い,第2週と同じプロセスを繰り返します。

<第4週(7,8コマ目)>
・人間の記憶のバイアスに関する講義を行います。
・自由な立場でリサーチを行い,レポート作成を進めます。その後,ある程度形になったレポートについて,学生相互に推敲し合います。
・4週通じてのまとめを行います。 
◯ 
グループ作業   
3. 【武田担当】
*初回からPC必携。
<第1週(1,2コマ目>
・社会問題とは何かについての講義。
・グループ活動に基づき,ロールズの「無知のヴェール」を理解。
・社会・経済問題の事例の紹介(ロシアの貧困問題)。
・グループごとに,取り扱う社会問題を決定。

<第2週(3,4コマ目>
・研究方法についての講義(データ,文献サーベイ,共有方法)。
・グループごとに,研究・調査方法,役割分担,作業手順を決定。
・個人による調査とグループ活動を通じて,グループ・テーマの構成・内容を推敲。
・グループ発表の目次と,担当箇所の調査状況を提出。

<第3週(5,6コマ目>
・先週に続き,調査およびグループ発表の準備。
・各自の調査結果とグループ活動に基づき,社会問題の解決策を提示。
・グループ発表のリハーサル。
・グループ発表のスライドを提出。

<第4週(7,8コマ目>
・グループ発表。
・本協学課題のまとめ。 
◯ 
グループ作業   
授業以外での学習にあたって
宿題の結果を題材にして個人演習やグループ討論を進めることがしばしばあるため、宿題を忘れないようにすること(宿題を忘れるとグループの他のメンバーにも迷惑をかけてしまうことを肝に銘じておく)。 
テキスト
参考書
授業資料
成績評価
評価方法・観点 観点No.1 観点No.2 観点No.3 観点No.4 観点No.5 観点No.6 観点No.7 観点No.8 備考(欠格条件・割合)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◯ 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
 
30% 
 
 
 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
20% 
 
◯ 
◯ 
 
◎ 
 
 
 
 
50% 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他(自由記述1) 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他(自由記述2) 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他(自由記述3) 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
成績評価基準に関わる補足事項
ルーブリック
課題協学コモン・ルーブリック.pdf 課題協学ルーブリック
学習相談
担当教員に適宜電子メール等で連絡すること。 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
その他
グループ討論の形式にどうしてもなじめない学生は早目に担当教員へ申し出てください。 
更新日付 2016-10-04 23:07:46.671


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