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講義科目名 生物生産環境工学実験Ⅱ 
科目ナンバリングコード AGR-AEE2421J 
講義題目
授業科目区分 (農)専攻教育科目
(Agr)Major Subject 
開講年度 2016 
開講学期 前期集中 
曜日時限 前期集中 その他 その他
必修選択 必修(Required) 
単位数
担当教員

安武 大輔

森 裕樹

脇水 健次

開講学部・学府 農学部 
対象学部等 生物生産環境工学分野(Environmental System Engineering) 
対象学年 学部3年(The 3rd year) 
開講地区 箱崎地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
Japanese 
教室  
その他
(自由記述欄)



授業概要
気象学および土壌学は,自然環境と調和した生物生産環境の整備・保全に関わる基礎理論の一つである.
生物生産環境工学実験Iに引き続き,生物生産環境工学実験IIでは,実験を通じてこれらの基礎理論の理解を深め,大気圏・地圏における様々な物理学及び化学的現象を総合的に学習するとともに,各種実験技術およびコンピュータを用いたデータ解析法も習得することを目標とする.
授業は気象学実験,土壌学実験から構成されている.気象学実験は,種々の気象観測機器を用いて気象観測法を習得し,地域環境工学に必要な農耕地(露地,園芸施設)における環境計測および地面付近の大気と地中の熱の特性を理解し,さらにそれらの環境特性に対する生産対象物(作物)の基本的な応答特性を診断する技術を習得することを目的とする.一方、土壌学実験は,土壌の観察や理化学性分析を通じて土壌学の理論への理解を深め,地圏の特性を把握するための技術を習得することを目的とする.しかも,農業土木技術者として必要な農業土木学の包括的な実験科目として位置づけられる.
また,実験班員との共同作業を通じて効果的にチーム活動ができる能力を養成することも授業目的に含まれる.

※九州大学農業土木プログラム(JABEE認定)の学習・教育到達目標との対応
生物生産環境工学実験IIは,「C:農業土木技術者として必要な知識・技術の修得」における「C1:農業土木学の専門基礎,特に土質力学,水理学,構造力学の理解」「C3:実 験や調査の計画・実行、データ解析およびレポート作成能力の修得」ならびに「D:社会人・職業人として必要な知識・技術の修得」における「D2:責任と義務を共有し,効果的にチーム活動ができる能力の修得」「D4:情報処理技術の習得」を主体的に含む科目である.
また,「E:問題発見・解決能力ならびにプレゼンテーション能力」における「E1: 課題を設定し、実行計画を立てるとともに,それを遂行する能力」「E2: 課題への取り組みを自主的,継続的に遂行する能力」「E3: 課題への取り組み結果をまとめて発表する能力」を付随的に含む科目である.

※JABEE認定基準1(2)との対応
生物生産環境工学実験IIは,JABEE認定基準1(2)に挙げられる以下の基準内容を主体的に含む科目である.
(c) 数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力
(d) 当該分野において必要とされる専門的知識とそれらを応用する能力
(e) 種々の科学,技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能力
(h) 与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力
(i) チームで仕事をするための能力 
Meteorology and soil science are fundamental theories in relation to the maintenance and preservation of agro-production environment harmonized with natural environment.
The goals of the Laboratory Works in Agro-production Environmental Engineering II are to develop an understanding of these fundamental theories and to generally learn various physical and chemical phenomena in atmosphere and geosphere, in addition, experimental techniques and data analytical methods using a computer.
This class consists of laboratory works of the meteorology (including agricultural meteorology) and soil science. In the former one, the students would learn meteorological observation methods with various instruments, environmental measurements in crop fields (open- and closed fields), characteristics of heat transfer dynamics in soil-air systems, and measurement methods of plant responses to those environmental factors. In the latter one, the students would develop an understanding of the theory of soil science through soil observations and chemical analyses, and lean techniques for evaluating characteristics of geosphere. This subject is a comprehensive laboratory work required for agricultural engineering. Further, the students would learn to develop an effective collaboration with others in groups. 
キーワード
土の化学的性質,土壌pH・EC,中和石灰量,交換性陽イオン,可給態リン酸,気温,地温,湿度,放射量,風向風速,降水量,作物生体情報 
授業形態
(項目)
授業形態
(内容)
使用する教材等
履修条件等
下記の講義科目の理解を深めることが大きな授業目標であるため,履修しておくことが望ましい.
土壌学    (2年次後期)
気象学    (2年次後期)
農業気象学 (3年次前期) 
履修に必要な知識・能力
実験データの整理・解析とレポートの作成にはパソコンを利用した計算が必須である.特に,Excelを利用した表計算(VBAによる数値計算も含む)を十分に習得しておく必要があることから,数値解析学(2年次後期開講)の履修も望まれる. 
到達目標
No 観点 詳細
1. A 専門的技能、知識・理解  土壌学,気象学のそれぞれに関わる分析・計測技術の修得を通して,それら基礎的理論の理解を深める.パソコンを利用した実験データの処理能力,ならびにデータの分析・考察する能力を養う. 
2. B 汎用的技能  実験の目的,原理,方法,データの分析および考察をレポートとしてまとめる能力を養う. 
3. C 態度・志向性  実験チームの中で責任と義務を共有し,効果的にチーム活動を行う能力を養う. 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. <気象学実験(担当教員:脇水)>
一般気象観測法(気温,湿度,風向風速,雲量等の観測)の解説 
◯ 
  レポート作成 
2. <気象学実験(担当教員:脇水)>
天気図の描き方・読み方 
 
演習  レポート作成 
3. <気象学実験(担当教員:脇水)>
熱電対作製と気温・地温の計測1 
 
実験  レポート作成 
4. <気象学実験(担当教員:脇水)>
熱電対作製と気温・地温の計測2 
 
実験  レポート作成 
5. <気象学実験(担当教員:安武)>
農耕地(露地,園芸施設)の環境計測の解説および放射収支の計測・解析 
 
演習  レポート作成 
6. <気象学実験(担当教員:安武)>
湿度の計測・解析 
 
演習  レポート作成 
7. <気象学実験(担当教員:安武)>
葉のガス交換特性の光応答特性の計測・解析 
 
実験  レポート作成 
8. <気象学実験(担当教員:安武)>
葉のガス交換特性の環境ストレス応答の計測・解析 
 
実験  レポート作成 
9. <土壌学実験(担当教員:森)>
化学分析の基本操作 
◯ 
  レポート作成 
10. <土壌学実験(担当教員:森)>
X線回折による鉱物の同定 
 
演習  レポート作成 
11. <土壌学実験(担当教員:森)>
土壌pH,EC,交換性酸度の測定 
 
実験  レポート作成 
12. <土壌学実験(担当教員:森)>
中和石灰量 
 
実験  レポート作成 
13. <土壌学実験(担当教員:森)>
陽イオン交換反応の理論と測定(1) 
 
実験  レポート作成 
14. <土壌学実験(担当教員:森)>
陽イオン交換反応の理論と測定(2) 
 
実験  レポート作成 
15. <土壌学実験(担当教員:森)>
可給態リン酸の測定 
 
実験  レポート作成 
授業以外での学習にあたって
予習として,次回に行う実験の方法・原理について,配布されたマニュアルもしくは関連講義のテキストを通じて理解しておくこと.
また,授業時間内で実験データの整理(計算,作図など)やレポートの作成を終わらせることができないので,授業時間外学習(復習)に充てること. 
テキスト
担当教員作成の実験マニュアルを初回授業時に配布する.また,補足プリントも必要に応じて適宜配布する.実験マニュアルは実験前に熟読し,内容や実験手順を十分に理解しておくとともに,疑問点を明らかにしておくこと. 
参考書
渡部一郎編 「農業環境実験法」 サイエンスハウス (1987)
日本農業気象学会編 「新訂 農業気象の測器と測定法」農業技術協会 (1997)
土壌環境分析法編集委員会編 「土壌環境分析法」博友社(1997) 
授業資料
適宜配布 
成績評価
評価方法・観点 観点No.1 観点No.2 観点No.3 観点No.4 観点No.5 観点No.6 観点No.7 観点No.8 備考(欠格条件・割合)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◎ 
◎ 
◯ 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◎ 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◎ 
◯ 
◎ 
 
 
 
 
 
姿勢・態度も含む 
成績評価基準に関わる補足事項
気象学実験編,土壌学実験編でそれぞれ実験レポートの提出が求められる.
単位認定の条件は,核実験共に出席日数が3/4以上,ならびに,全ての実験レポートの提出とする.
評価基準は,授業態度,実験結果,レポートの体裁,考察内容,提出期限を守ったか,などである.
各担当教員の指示に従って実験レポートを作成すること(再提出を求める場合もある).
実験レポ-トは実験マニュアルに記載のレポ-ト様式に従って作成し,次回の実験日の前日17時までに提出すること.再提出の評価を受けたものは,さらに次回の実験日前日17時までに再レポ-トを提出すること. 
ルーブリック
学習相談
毎回の講義後ならびに担当教員のオフィスアワーの時間帯に受け付ける.オフィスアワー以外でもいつでも質問等を受け付けるが,会議・出張などで不在にすることもあるので,事前に,E‒mailで在室を確認すること.

【オフィスアワー】
安武 大輔:金曜日  9:00〜10:00
脇水 健次:月曜日 16:00〜17:00
森   裕樹:火曜日 16:00〜17:00 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
その他
・各実験ともに,2〜3名のTAを配置し,実験指導の補助を行う.
・気象学実験では作業しやすくまた汚れても良い服装で出席すること(出来れば長袖,動きやすい靴).演習は農学部2号館212室のPCを用いる.土壌学実験では白衣を持参し,実験室では必ず着用すること.
・全ての実験レポートの提出が単位認定の最低条件である.そのため,授業欠席の場合(公欠であっても),時間外に実験を行い,個人的にデータを収集しなければならない.
・レポートの提出期限や提出先は土壌学実験,気象学実験によって異なるので,担当教員の指示に従うこと. 
更新日付 2016-03-30 11:56:01.969


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