シラバス参照

講義コード
講義科目名 音場解析学 
講義題目
授業科目区分
専攻教育科目 
開講年度 2014 
開講学期
前期 
曜日時限
月3 
必修選択
選択 
単位数
担当教員
鮫島 俊哉 
対象学部等 芸術工学部・音響設計学科 
対象学年
学部3年 
開講地区
大橋地区 



履修条件
音響理論演習IIを十分に学習しておくことが望ましい。特に3次元音場での波動方程式の内容について十分理解していることが必要である。 
授業概要
単純な形状の振動体から放射される音場,あるいは単純な形状の障害物に音波が入射した場合の散乱音場は,波動方程式を適切な座標系を用いて解くことによって厳密に求めることができる。特に以下の内容を取り上げて,その方法を解説する。
1. 固体の振動によって生じる音場の解析法
2. 障害物による散乱音場の解析法
3. 回折音場の解析法
4. 計算機による音場の可視化あるいは可聴化 
全体の教育目標
“種々の具体的な音場の境界条件ごとに,音波の基礎式である波動方程式をいかに取り扱っていくか”という方法を体得することを目標とする。さらに,計算機を用いて音場を可視化あるいは可聴化することによりその概略的性状を理解する方法についても学ぶ。 
個別の教育目標
授業計画
第1回 円筒形音源から放射される音場
・波動方程式の円筒座標における一般解
・円柱関数について

第2回 円筒形音源から放射される音場
・呼吸円筒から放射される音場の解析法

第3回 球状音源から放射される音場
・波動方程式の球座標における一般解
・球関数について

第4回 球状音源から放射される音場
・呼吸球から放射される音場の解析法

第5回 球帯状分割振動をする球面から放射される音場
・球帯状分割振動をする球面から放射される音場の一般解
・剛体球面上のピストンから放射される音場の解析法

第6回 無限平面バッフル板を有するピストンから放射される音場
・無限に大きいバッフル板を備えたピストンが振動する場合に生じる音場の解析法

第7回 放射インピーダンス
・呼吸球の放射インピーダンス
・無限平面バッフル板を有するピストンの放射インピーダンス

第8回 円筒による散乱音場
・平面進行波の円形膜の波動関数による展開表示

第9回 円筒による散乱音場
・円筒形音源から放射される音場の一般解を用いた散乱音場の表示

第10回 球による散乱音場
・平面進行波の球波動関数による展開表示

第11回 球による散乱音場
・球状音源から放射される音場の一般解を用いた散乱音場の表示

第12回 積分方程式による音場解析
・Kirchhoff-Huygensの公式(Helmholtz-Huygens積分)

第13回 回孔や障害物による回折音場
・遮断板上の孔を通過する音場の解析法(Huygens-Rayleigh積分)
・薄い板平面による回折音場の解析法
・塀などの障害物による回折音場の解析法(Frensnel-Kirchhoff回折公式)

第14回 まとめ
・計算機による音場の可視化あるいは可聴化
・講義のまとめと補足 
キーワード
波動方程式,放射,放射インピーダンス,散乱,回折 
授業の進め方
まず最初に,学んでほしい内容について,配布するプリントと板書によって解説を行う。その後,当該の内容に関する演習問題を与えるので,それについてレポート用紙に解答し提出してもらう。 
テキスト
適時配布する 
参考書
伊藤毅,“音響工学原論,”(コロナ社) 
学習相談
毎週水曜日V限に教員室(3号館5階503号室)で学習相談を行う。希望者は事前に電子メールで相談希望日時,相談内容を連絡の上,予約すること。(連絡先はオフィスアワーについての掲示や学生便覧等を参照) 
試験/成績評価の方法等
期末試験(50%),レポート(50%)。
期末試験およびレポートによって評価する。試験ではノート,参考書の持ち込みを許可する。期末試験およびレポートの出題内容は,波動方程式の取り扱い方,解析の過程を重視したものであるため,授業中に説明された内容を各自が理解しているかどうかが要点となる。単にノート,参考書に書かれてある数式を暗記しているだけでは,十分な評価を得ることはできない。 
その他
更新日付 2014-04-04 00:00:00.0


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