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講義科目名 課題協学A 
科目ナンバリングコード KED-ICL1111J 
講義題目
授業科目区分 課題協学科目 Interdisciplinary Collaborative Learning of Social Issues 
開講年度 2016 
開講学期 後期 
曜日時限 後期 火曜日 3時限
後期 火曜日 4時限
必修選択  
単位数 2.5 
担当教員

福田 千鶴

開講学部・学府 基幹教育科目 
対象学部等  
対象学年  
開講地区 伊都地区
使用言語 日本語(J) 
使用言語
(自由記述欄)
日本(J)、一部英語(E) 
教室 2212, 2211, 2216, 2407(合同) 
その他
(自由記述欄)
【複数担当教員】セビリア.A、原田 恒司 



授業概要
この科目では専門分野の異なる3名の教員が一つのクラスを担当し、各々異なった視点から、教室テーマに沿い、かつ、グループ学習に適した題材(協学課題)を提供します。授業ではみなさんが協学課題を考えるために必要となる講義に加えて個人演習やグループ作業を実施し、幅広い視野をもって問題を発見する姿勢や問題の解決を目指して学び続ける態度と技能、専門を異にする他者と協働できる能力を養うことを目的としています。 
In this subject, three professors with different areas of expertize take turns in teaching the three classes. Each professor presents cooperation challenges from his or her point of view related to the classroom theme they provide. In addition to listening to a lecture that helps them to understand the cooperation challenges, students do individualized tasks and group works as well. This subject aims to cultivate a positive attitude to discovering problems from a wide perspective, resoluteness and skills to continue learning to solve the problems, and the ability to cooperate with others with different specialties. 
キーワード
科学技術 幸福 知識
課題(1) 科学、技術、科学技術と社会との関わり、科学技術と倫理、科学的リテラシー
課題(2) 歴史学、近代化、生活史、文化史、価値観の変化、西洋化、科学主義
課題(3) 幸福論、思想史、心理学、倫理学、教育、こころ 
授業形態
(項目)
授業形態
(内容)
使用する教材等
履修条件等
特になし 
履修に必要な知識・能力
特にないが、以下のような姿勢で取り組むのが望ましい。







・図書やインターネットを活用して情報を収集する







・他者と協力して建設的に意見を交換する







・さまざまな社会問題に広く関心を持つ 
到達目標
No 観点 詳細
1. A協学課題の理解力  成果物を作成するために、適切に課題の趣旨を理解することができる。 
2. B協学課題の分析力  成果物を作成するために、適切に課題の内容を分析することができる。 
3. C到達解の表現力  成果物を作成するために、適切に自分の考えを表現することができる。 
4. D協働作業への貢献  ・マナーを持ってグループ活動に参加できる。
・他者と協力し、定められた時間を有効に利用して活用できる






・他者と協力し、定められた時間を有効に利用して活動できる。 
授業計画
No 進度・内容・行動目標 講義 演習・その他 授業時間外学習
1. 教室テーマは「科学技術と幸福」。私たちの住むこの世界、私たちの生活は、突然現在の状態になってのでも、以前からずっと今のままだったのでもない。それゆえ、現在の状態を理解する上で、その変化の道筋を辿っていくという観点は重要である。この観点から、本授業では次の3つの協学課題を設定した。
(1)「科学的知識と私たちの生活」(担当:原田恒司)
(2)「近代化と幸福」(担当:福田千鶴)
(3)「幸福と教育」(担当:アントン セビリア)

課題(1)では、人類の自然認識とその利用としての技術の歴史を捉え、現在から未来までも俯瞰する。課題(2)では日本の近代化過程を学び、日本人の価値観の変化を捉える。(3)古来からの幸福論を幅広く学び、それを他者に伝えることで「知」を確かなものとしていく。 
◯ 
グループ作業   
2. 課題(1)概要
自然科学は、自然のしくみを理解したいという私たちの基本的な知的好奇心に基づく営みです。その知識・理解はさまざまな技術を通して私たちの生活にいろいろな形で影響を与えています。私たちが幸福な生活を送るためには、科学・技術とうまく付き合っていかなくてはなりません。科学・技術は私たちを幸せにしてくれるでしょうか。科学や技術が進歩すると、どんな問題が生じるでしょうか。そもそも、科学の発展に私たちはついていっているのでしょうか。私たちの周りから「非科学的なこと」はすべて消えうせたのでしょうか。この講義では、自然科学の知識と私たちの生活との関わりのいろいろな側面について、ミニレクチャー、学生同士の議論、学生個々の調査・考察を通じて理解を深めることを目的としています。

[第1週]
前半では講義全体についての説明、グループ分けの後に、課題を理解するためのミニレクチャーを行う。それに基づき、各自で興味を持った事柄について調べる。
後半ではそれぞれが調べたことをグループで共有しながら、グループテーマを決めていく。

[第2週]
前半では先週決めたグループテーマと、他のグループのグループテーマとの重なりをちょうせいし、その後、各自で調査し、グループで発表内容についての方針を決定する。
後半ではその方針に基づき、グループ内で役割分担をするなどして調べ、その結果を共有する。

[第3週]
前半では「特派員」活動を通じて自分のグループのテーマについての理解を深めるとともに、他のグループの活動について情報共有する。
後半では、次週の発表に向けた準備を行う。

[第4週]
前半、後半を通じてポスター発表を行う。
最後にまとめを行う。 
◯ 
グループ作業  [第1週]
グループテーマに沿って、グループで決めた各自の役割分担を宿題として調べる。
[第2週]
グル―プの他のメンバーが調べたことについて、情報共有して十分に理解する。
[第3週]
各自が担当したことを中心に、グループでの発表内容について各自でレポートを作成し提出する。 
3. 課題(2)概要
この課題では、日本の近代化の歴史過程を知り、科学技術と幸福の関係がいかに変化してきたのかを考えることを目的としています。 江戸時代末に日本が開国し、西欧近代的な文物を先進的なものとして積極的に取り入れたことは、日本を近代国家へと導く一方で、日本の伝統社会に激しい衝撃を与え、人々の生き方や価値観にいくつもの亀裂を生じさせました。そのような歴史を顧みることで、現代社会における幸福とはなにかを考え、科学技術の革新が当たり前となっている現代社会を俯瞰的に見てみることもよい経験となるでしょう。個人ワークやグループ学習を通じて、仮説を実証していくために、どのような問題を解決していけばよいのか、そのためにはどのような情報やプロセスが必要なのか、といった体験を積むことで、「学ぶことは楽しい」を実践してほしいと思います。

[第1週]
前半では全体の説明、グループ分け、自己紹介の後、協学課題の説明を行う。それに基づき個人ワークシート①を作成し、グループ討議を行い、江戸時代の科学技術について考える。
後半では、協学課題の説明後に、レポート①の作成、グループ討議を行い、仮説の検証作業を体験する。
[第2週]
前半ではレポート①のピア・レビューを個人ワークシート②に作成して発表を行い、日本人の技術史観の変化を検討し、グループレポートのテーマを決定する。
後半では、前半で確認した自己学習の目標をレポート②として作成し、グループで持ち寄って課題を確認する。
[第3週]
前半では、グループ報告書を11部作成し、他グループの報告書を読んで個人ワークシート③を作成する。これをもとに、リーダーワークシートを作成、次週の質疑応答の準備を整える。
[第4週]
前半は10分×8チームの質疑応答、後半は10分×2チームの質疑応答、優秀チームを投票で選び、反省会・懇親会を行う。 
◯ 
グループ作業  [第1週]
レポート①が未完成の場合は自宅学習。
[第2週]
レポート②が未完成の場合は自宅学習。
[第3週]
担当箇所が論理的に質問できるように練習する。 
4. 課題(3)概要
What is happiness? How do we become happy? In this class, we will try to understand the nature of happiness through the social psychologist Jonathan Haidt's The Happiness Hypothesis (2006). This book explores 10 different key ideas from philosophy and religion, and analyzes them using contemporary psychology and neuroscience. However, in order to learn what happiness is, students will embark on a project of designing a lesson to teach the various theories of happiness in this book. They will design and conduct a mini-class, assess, and reflect on their own classes. Through this project, students will better understand happiness, the basics of instruction, and the relationship between happiness and education.


[第1週]
前半では全体の説明、課題図書「しあわせ仮説」の説明と各章の要約後、各自が各章を選び、9グループに分かれ、自己紹介を行う。
後半は、各自が各章を精読し、グループディスカッション、終了に簡単なQuizを行う。
[第2週]
前半は異なる章同志でグループとなり、各章を説明、各章の関係について討議。”Making a lesson plan”の ワークショップの方法について説明後に、個人ワーク。
後半は、グループの役割分担を決定し、Lesson Plan を具体化する。ワークショップの方法を説明後、各グループで5分のQuizを考え、発表スライドを作成する。
nt
[第3週]
前半Quiz(5分)+Group lectur(20分)e×3、後半Quiz(5分)+Group lecture(20分)
[第4週]
前半は、Quiz(5分)+Group lecture(20分)の終了後、投票。
後半は、「幸福とはなにか」を解説後、各グループで評価書を作成して提出、「教育と幸福」を解説後、この授業から得たことの振り返りを行う。 
◯ 
グループ作業  [第1週]
担当章の説明ができるように準備
[第2週]
授業中の課題を解決して、教員に提出
[第3週]
Quizの回答を提出
[第4回]
Quizの回答を提出 
授業以外での学習にあたって
宿題の結果を題材にして個人演習やグループ討論を進めることがしばしばあるため、宿題を忘れないようにすること(宿題を忘れるとグループの他のメンバーにも迷惑をかけてしまうことを肝に銘じておく)。 
テキスト
課題(2)
森谷正規『文明の技術史観―アジア発展の可能性―』(中公新書1421、1998年)
課題(3)
ジョナサン・ハイト『しあわせ仮説(The Happiness Hypothesis)』(2006年) 
参考書
授業資料
成績評価
評価方法・観点 観点No.1 観点No.2 観点No.3 観点No.4 観点No.5 観点No.6 観点No.7 観点No.8 備考(欠格条件・割合)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
◯ 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
 
30% 
 
 
 
◯ 
◯ 
 
 
 
 
20% 
 
◯ 
◯ 
 
◎ 
 
 
 
 
50% 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他(自由記述1) 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他(自由記述2) 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
その他(自由記述3) 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
成績評価基準に関わる補足事項
グループ活動を通じて「学び合う」ことがこの科目の根幹である。それゆえ、教室にいてもグループ活動に参加していないものは「出席」とはみなさないので注意すること。
なお、グループ活動が根幹であるとはいえ、個人提出物やグループ成果の内容が成績に反映するのは当然のことである。詳細はルーブリックを確認すること。 
ルーブリック
学習相談
担当教員に適宜電子メール等で連絡すること。

原田:harada*artsti.kyushu-u.ac.jp
福田:fukuda.c*artsci.kyushu-u.ac.jp
セビリア:sevilla.anton*artsci.kyushu-u.ac.jp

*には@をいれること。 
添付ファイル
授業担当者の実務経験有無
授業担当者の実務経験内容
その他
グループ討論の形式にどうしてもなじめない学生は早目に担当教員へ申し出てください。 
更新日付 2016-10-01 10:50:02.475


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